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江口 幸穂

新宿御苑「除去土壌」実証予定の「花壇」予定地は立ち入り禁止

 周辺住民だけでなく外国人観光客も訪れ、多くの人で賑わう新宿御苑に、一般人の立ち入りを禁じられ、ひとけがない一角がある。ここに福島第一原子力発電所での事故により発生した「除去土壌」の一部が持ち込まれる予定となっている。新宿御苑に足を運び、現状を確認してきた。 


散策路から撮影した写真。すだれの向こうにある建物が新宿御苑管理事務所。おそらくコーンなどが置いてあるあたりが「花壇」となる予定地なのだろうか。まだ具体的に工事が始まっている様子はなかった=2023年12月20日、東京都新宿区内藤町、江口幸穂撮影

 11月29日、新宿御苑の新宿門からしばらく歩いた先にある環境省の新宿御苑管理事務所を訪ねた。該当地の写真撮影の許可を求めた。しかし、「一般の人に公開している場所ではない」との一点張りで断られた。

 

 新宿御苑の外周は散策路になっている。そこから見通すことができるのではないかと考えた。12月20日に再訪し、散策路に回った。すると、180cm程度の高さのすだれが一面に立てかけられていて、外からは内側の様子がほとんど何も見えないようになっている。管理事務所の職員によると、すだれがあるのは景観維持のためであり、この「除去土壌」の計画とは関係ないという。  取材班のメンバーが12月19日、環境省資源循環局の担当官に「新宿御苑の現地の当該の花壇を見学し、写真を撮影したいので、現地事務所にその旨の許可を与えてほしい」と求めたところ、断られた。「まだ何も工事が進んでいない状況である。管理事務所が一般人の立ち入りは難しいというように対応しているのであれば、事務所の判断に任せる。環境省から新宿御苑の方に何か申し上げることはない」


柵よりもさらに高い180cmほど高さのすだれがかけられており、外側からは中の様子が見えない=2023年11月29日、東京都新宿区内藤町、江口幸穂撮影

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