奥山 俊宏2023年12月30日報道機関に求められる「公平・公正」は中立ではない~Z世代と探るジャーナリズム(5)報道機関は常に中立でなければならない――。そんな思い込みにとらわれている人は驚くほど多い。報道機関が中立であろうとすることは、ときに付和雷同をあおり、多数派の極論を増幅し、「民主主義の失敗」を招く。報道機関は、ときに中立を離れ、正しい立場を何者からも独立して選ぶべきだ。
奥山 俊宏2023年5月13日「ローマの休日」に見る記者と取材対象、密着の倫理 ~Z世代と探るジャーナリズム (2) 王女と記者の出会いと恋愛、別れをコミカルに描いたアメリカ映画「ローマの休日」は、1953年に公開されてから70年にもなるモノクロ作品だというのに、今もなお不朽の名作としてその人気を保っている。 若きオードリー・ヘプバーンの演ずるアン王女は、親善旅行で訪れたローマで、儀礼上の...
Atta! 編集部2023年5月5日安倍元首相への献花の列に何を感じた? ~Z世代と探るジャーナリズム (1) 花を手にした人たちの行列は、新宿通りに沿って下り方向と上り方向の二重にできている。JR四ツ谷駅を麴町口から出てすぐの歩道にも、そして、駅前交差点を渡ってその反対側の上智大学北門前の歩道にも、その無言の列ははるか遠くへと続いている。...
奥山 俊宏2023年4月6日刑事訴訟記録を報道に活用 安倍晋三後援会事件や山口県副知事選挙違反で刑事訴訟法や刑事確定訴訟記録法の規定に基づいて、確定した刑事裁判の記録を検察庁で閲覧し、それを報道に活用する事例が近年目立っている。検察側、記者側の双方の意識の変化が背景にあるのだとみられる。 朝日新聞高知版に2018年2、3月に連載された「闇の中の男たち」で、筆者の高木智...
Atta! 編集部2023年3月31日「公共情報のより良い流通と未来の取材・報道のために」「未来のジャーナリズムの姿を、自分流に考えていきたい」と題して、奥山俊宏・上智大学教授へのインタビュー記事が3月2日、上智大学の公式ウェブサイトで公開された。 奥山教授はインタビューに対し、「世の中に行き渡る情報の質や量を落としてはならない」と述べ、そのための方策や考え方の...